• 身近な存在だった実験器具をキャラクター化
  • 『ビーカーくんとそのなかまたち』の制作で、
    お二人の役割分担を教えてください。
    うえたに : キャラクターを描いたり、ストーリーを考えるのは私の担当です。奥さんは絵のスキャナー読み込みや着色など、主にデジタル作業の部分を担当しています。あとは、グッズ制作の打ち合わせや調整も奥さんですね。
  • Webサイトのプロフィールを拝見すると、
    ご主人は理系で奥様は体育会系と書いてありますね。
    奥  様 : 私、高校が理系じゃなくて体育科だったんです(笑)。だから、ビーカーくんたちのキャラクターが全然わからなくて。キャラを見ても、カワイイと思う前に「こんな器具本当にあるの?」って思うことが多くて(笑)
  • うえたにさんは、どんな研究をされていたんですか。
    うえたに : 大学や大学院での研究テーマは髪の毛。髪の毛の染色 に関する研究をずっとしていました。それもあって化粧品 メーカーに研究職として就職し、ここでもヘアカラーなど 髪の毛に関する製品の研究などを行っていました。もちろ ん実験は大切な仕事の一つでした。
  • ビーカーくんが生まれたきっかけを教えてください。
    うえたに : 仕事柄、毎日のように実験をしていたので、実験器具は身 近な存在だったんです。何か描きたいと考えた時、実験器 具は種類も多いし、それぞれが個性を持ったキャラクター になったら面白いかなぁ……と。本当に落書き感覚で始 まったんですよ。
  • 面白い実験器具を求めて他の研究室を歩き回ったことも
  • すごいですね!もともと絵は好きだったんですか。
    うえたに : 絵を描くのは好きでしたね。趣味で描く程度でしたが、小 学校では絵が上手な方だったかな。一応、美術部に 入っていました。
    奥  様 : 絵は上手やったよ。
    うえたに : 奥さんとは中学校が一緒なんですよ(笑)
  • 『ビーカーくんとそのなかまたち』のキャラクターで、
    産みの苦しみのようなものはありましたか。
    うえたに : 最初のうちは自分がよく使っていた器具をキャラクターに していました。ですから、あまり産みの苦しみはなかったで すね。途中からは「次はコレをキャラクターにしようかな」 なんて考えながら、自分が所属する以外の研究室を見て 歩き、キャラクターのイメージを膨らませて誕生したものも あります。例えば、分光光度計くんやスターラーバーくんな んかは、他の研究室で「お!これいいなぁ」と感じて誕生し たキャラクターです。
  • 一番最初に生まれたのは、やはりビーカーくんですか。
    うえたに : そうですね。最初にビーカーくんと一緒に三角フラスコくん やろうとくんなど、10種類ぐらいのキャラクターが誕生しま した。その時から主人公はビーカーくんかなぁと思っていま したね。一番よく使う実験器具ですし。でも奥さんから「全 然かわいくない」って言われて凹んだ記憶が(笑)
    奥  様 : 当時はかわいさがあんまり分からなくて……いや、今もあ んまり分からないかな(笑)
    うえたに :「 このキャラ、誰に響くの?」みたいなことを言われたことも あります(笑)。それでも何とかグッズを作ってもらって、奥さ んが販売するイベントブースの片隅に置いてもらったんで す。本当に最初は片隅で(笑)。でも、最初から理系だった 人には評判が良かったんです。
    奥  様 : 研究職の人や元理系だった人の食いつきが半端なく良く て驚きました。「この器具のキャラはないんですか?」という 質問を数多くいただくし、言ってることがマニアックで全然 わからなくて……(笑)
    うえたに : もちろん私は分かるので「おー!それですかー!」みたいな やりとりが楽しくて。プレパラートや上皿天びん、顕微鏡な んかもリクエストをいただきました。リクエストをいただいて いたキャラクターは書籍を出す時に公開しました。
  • アズワンオリジナルキャラの中では手袋とカタログに注目!
  • 今回、アズワンのオリジナルキャラクターを作成していただきました。 コンセプトや製作中の裏話があればぜひ教えてください。
    うえたに : 器具メーカーさんのオリジナル器具をキャラクターにしたい という想いは、ビーカーくんを描きはじめた当初から考えて いたので、今回そのチャンスをいただけてとても光栄です。 どの実験器具をキャラクター化するかはアズワンさんに決 めていただいたのですが、カタログをキャラクターにすると いう考えが私にはなかった。おかげで、楽しみながら描か せてもらいました。注目して欲しいのは手袋。手袋って製 品ごとの差別化が難しいんじゃないかと思っていました。 でも実際の製品を送っていただいて比べると全然違う。 ぜひ製品ごとの違いを見比べて欲しいです。
  • ご主人にとって、理化学系器具や実験器具はどんな存在ですか。
    うえたに : ずっと見ていられるというか、ずっと見ていても飽きが来ないというか……大好きな存在です(笑)
    奥  様 : あんまり言ってる意味がわからない(笑)
    うえたに : ビーカーだけでこんなに種類あるのか!ってテンション上がりますよね!この感じ分かりますよね。あれ?(笑)
  • 今後の展開について教えてください。
    うえたに : 2017年4月に『ビーカーくんと放課後の理科室』という絵本 が出ます。絵本の中では実験器具から少し範囲を広げて、 小学校の理科室にある器具や備品を描いています。絵本 の内容は、理科室を舞台にビーカーくんたちが実験の練 習をしたりするんですが、こういった新しいジャンルのキャ ラクターにも挑戦してみたいですね。理科室にはたくさんの 特徴的な備品や器具があるので、それらもキャラクター化 していければと思っています。あと、ビーカーくんは、どちら かというと大人向けのキャラクター。今後は、小学生をはじ めとした子ども向けのキャラクターにチャレンジしてみたい ですね。
  • うえたに夫婦プロフィール
    元化学系研究員で理系の夫とハンドメイド作家で体育会系の妻と のユニット。二人とも奈良県出身・神奈川県在住。研究職として企業 に勤めていた夫が、妻のハンドメイド作品の出品を手伝っているうち に「自分も何か作りたい」と思い立ったのが「ビーカーくん」の始まり。 そこからキャラクターが増え、今では実験器具キャラクターは140を 超える。書籍や絵本も好評発売中。
  • 「この形にはワケがある!ゆかいな実験器具図鑑
     ビーカーくんとそのなかまたち」(誠文堂新光社 2016)
    「ビーカーくんと放課後の理科室」(仮説社 2017)

  • 4コマ漫画連載開始!